皮の衣を着せて下さった主

 

 今回のコロナ騒ぎを思う時、人間の堕落と、にもかかわらずの主の恵みに思いが至りました。

その理由を記します。

 

 人間がまことの神様とのたった一つのルールである「食べてはならない」と言われた善悪の知識の実を食べてしまった時、「あなたは必ず死ぬ」と言われた御言葉が成就してしまいました。

 

 「必ず死ぬ」という言葉の中には、人間が全世界を完璧に管理するという能力が失われるという内容も含まれていました。主は「あなたが妻の声に聞き従い、食べてはならないと、わたしが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえに呪われてしまった。…土地は、あなたのために、いばらとあざみを生えさせ」と仰せになりました。つまり、人間が一生懸命土地を耕せども、土地は人間の管理に服せず反逆するというものでした。

 

 自然の反逆です。この中には、人間に自然が牙をむく自然災害や飢饉や疫病なども含まれます。まさに今回のコロナ感染症は、人間の罪の結果の一つであるのです。

 

 若い人たちは、かかってもあまり重篤にならないという情報から高をくくっていたようですが、その彼らにショックを与えたのが、コメディアン志村けんの死亡記事ではないでしょうか。茶の間を楽しませてくれた彼がコロナにかかったとは知っていましたが、まさかあんなにあっけなく召されてしまうとは、誰もが驚いたことでした。私も「だいじょうぶだぁ~」と元気に回復してくれるものと思っていました。「バカ殿よ。四月バカだと言ってくれ」という川柳が載っていましたが、みんなの思いが込められていたように思います。

 

 コロナと共に、デマが拡散しました。「トイレットペーパーが無くなる」とか、「テレビのディレクターが教えてくれたので、確かな情報です。ロックダウン(都市閉鎖)が、4月1日に実施されます」とか、世の中を騒がせることが愉快なのか、人間の罪を示される事件が次々と起きています。

 

 エデンの園を追放されたアダムとエバでしたが、彼らに主なる神様は、皮の衣を着せて下さいました。これは、彼らの罪のために将来、生き物の血が流され、その生き物の恵みによって彼らが守られるという予表であったと言われています。すなわち、「我らの罪を贖う神の子羊」であるイエス様の犠牲によって、信じる私たちに「義の衣」が着せられるという、出来事を通しての預言です。

 

 今、現実のコロナ感染症で苦しむ私たちに対し、主なる神様は「皮の衣」ならぬ、治療薬やワクチンを与えて下さることでしょう。富士フィルムの子会社である富山化学が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」は新型コロナウイルスの治療薬になり得る薬の一つとして注目を浴びています。この時勢なので、政府は治験、承認、増産を急ぐようです。計画がすみやかに運ぶことを願うばかりです。

 また、米製薬大手、ジョンソン&ジョンソンはコロナウイルス予防ワクチンの提供を2021年初めにも始める見込みだと発表しました。今年1月から開発に着手しており、同社は「臨床試験と並行して生産能力を拡大する」とし、10億回分以上のワクチンを製造出来る体制を整備するとも宣言しました。

 

 「神である主は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せて下さった」。

 主のあわれみの衣が、とにかく早く与えられますように。